保守的なジェンダー観と百合の左右固定
かっこいい女性が男性と恋愛するのが嫌だ。
これは単純に私が百合が好きだからというのもあるけれども、かっこいい女性が「女性」になっていることが許せないのだと思う。
かっこいい女性にはかっこいいままでいてほしい、つまり男性的でいてほしい。
さすがに現実世界の人にこんなことは思わないがフィクションのキャラにはしょっちゅう思っている。
かっこいい女性キャラは恋愛しないか、女の子とくっついてほしい。
この場合の「女の子」というのもミソである。
簡潔に言うと、かっこいい女性キャラ×可愛い女の子キャラの百合が好きだ。
両方可愛かったり(綺麗だったり)かっこよかったりする百合も良いけれど。
ちなみに逆は無理。
なぜ無理なのかというと、私は結局のところ保守的なジェンダー観・恋愛観に囚われているから。
男らしい男性×女らしい女性の恋愛に安心するという点は否めない。(実際にこういうカップリングを好きになるかと聞かれたら微妙)
かっこいい女性×可愛い女の子の百合は、表面的に女同士だが質的に王子様とお姫様だから好きなのだ。
これは宝塚歌劇に私が求めているものでもある。
かなり個人的な話をすると女が男に性的に見られている状態が怖い。
でも異性愛は嫌いではない。
かっこいい女性は男性的な役割を果たすが男性ではないから好きだ。
ゆえにかっこいい女性が男性と恋愛すると男性的な役割を果たさなくなるので嫌になる。
ではかっこいい女性×可愛い男性のカップリングではどうか?
私は好きにならない、なれない。
異性愛に疑問を持たないでいられたら楽だなあと思う。
自然に身についてきたものと自ら身につけてきたものとの差が苦しい。
なんで自分は女なんだろうとか考えたくなかった。
いろいろ気づかない方が幸せだったんじゃないかな。
それが良いわけではないんだろうけど。
宝塚は舞台も観客も女だらけだからすごくホッとする。
それでいて男役は男らしいし娘役は女らしいのでまさに理想である。
しかし理想的であればあるほど辛い。
どうして娘役は主役になれないのかなとか、自分は根っこの部分で同性愛を差別しているなとか考えてしまう。
考えたくない。
だからそろそろ宝塚ファンをやめるべきなのかもしれない。
でも多分ここが自分にとって一番心地良いと思う。